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2004.09.02

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

もうあちこちのblogでも取り上げられているので、今更な感じというか既にゲップ出そうな感じですが(^^;
昨日TUTAYA某店に行ったらハリー・ポッターと不死鳥の騎士団が発売開始という事で山積みされていた。

しかし上下巻合わせて4200円ってのは高いよなぁ
炎のゴブレットも3990円と匹敵するぐらい(^^;高かったけど
でもこれって一応児童書なんだよねぇ?
版権が高そうというのはあるけど、それにしてもちょっと値段設定が高すぎじゃないかなぁ?

書籍は再販売価格維持制度(再販制度)というのが認められていて、どこで買っても同じ値段。
この再販制度というのは、文化の維持を目的として特別に認められているものだけど、こういう値段設定というのは文化を破壊する行為じゃないかなぁ

人というのは、初めて体験する事にはためらいを感じるけど、2度目はためらいが減るという傾向がある。
これまでBookOFFとかを利用する事にためらいを感じていた人もたくさんいるだろうけど、これだけ高ければ、買っちゃった人は多少なりとも取り戻そうと思って読み終わったらBookOFFとかに出すかもしれないし、高くて買わない人はちょっとでも安く買おうと思ってやっぱりBookOFFへ・・・
という事になってしまわないだろうか?
そうなってしまって「本はBookOFFで買うもの」という意識が定着してしまえば、事実上再販制度は崩壊したも同然になってしまう。

書籍の再販制度というのは、「文化の維持」とは言っていても、学術書のような売れない本は高いし、たくさん売れる本はそこそこ安い。だから、書籍の販売価格幅を抑えるという機能はほぼ無い。
再販価格制度が無くなれば、今高価な本が更に高くなるという人もいるが、原価を考えれば青天井に高くなるものではなく、リミットはある。自費出版でも100冊も作れば一冊1000円~2000円ぐらいでできる。
また売れない本は簡単に絶版になってしまう事から、販売部数の少ない書籍が入手できる可能性を維持するための制度でも無い。

結局、過去から続いた流通経路である「書店」を過競争(値下げ競争とか)から保護し、書店を潰さないための制度でしかない。
書店が潰れると何が困るかと言うと・・・
Amazonとか楽天Booksとか、日本中どこに住んでても通販で容易に書籍が手に入る現状では、書店と取次ぎ以外に困る人はいないんじゃないかな?
出版社としては、書店で売れようが通販で売れようが、売れた事には変わりない。
「書店で手にとって選べるのが意味があるのだ」という人もいるけど、競争で潰れるような書店にはどうせ売れ筋の本しか置いてないし、競争で潰れるという事は近くに競合相手がいるという事で、消費者としては勝ち残った方(^^;の書店へ行けば済む話。

自分達を保護する制度を崩壊させかねないような価格の書籍を、目先の利益に釣られて平気で流通させてしまうような書店や取次ぎには、もう法的保護をしてやる必要も無いんじゃないかなぁ?

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コメント

もともと、再販制度そのものが、日本のどこで買っても同じ価格(都市部と地方の差をなくす)という名目で導入されたものですから、現在のようにネットで簡単に買えるような時代ではその大義名分が成り立たなくなっていると思います。

再販制度って結局業界団体しか得をしていないような気がします。
本もCDみたいな時限再販制みたいなことになったりしないかなぁ...と思いつつ

投稿: あしゅ | 2004.09.02 22:24

そうだ。そうだ。
その通りだ。
ハリポタ4200円もした。
(いつも高いと思いながら買ってしまう。それも2冊セットじゃないと売らないしね。強気な商売だよね。)

ダイコンでも米でも安い販売店を探せる時代。
書籍だけどこでも同じ価格って確かに変ですよね。

投稿: サザエ | 2004.09.02 22:38

翻訳本の場合、原作者と翻訳者の双方に印税を払わないといけないから値段が倍になってしまうようで、それはしかたないのかもしれないけれど、ハリポタの売り方には反感を覚える。
私の場合、どこで買っても同じ値段ということ自体は別に反対ではないデス。
しかし、このデフレの時代、より安く売ろうという販売努力もせず、業界全体の売れ行き不振のツケを、ただただ商品の値段を釣り上げて消費者に払わせるという怠慢には我慢がならん。その気になれば、翻訳本を500円@ソフトカバーで売ることだって可能なのに。

投稿: ふひ | 2004.09.02 23:01

「どこで買っても同じ値段」という事自体より、販売店に努力させない仕組みになっちゃってるのが問題だと思うんですよね。

たとえば小規模書店でも「ウチは利益を削ってどこよりも安く売ります」っていうやり方もあるだろうけど、こういうのを否定しちゃってるんですよ。
となると、取り揃えの多い大規模店が強くなる。

また「定期購読してもらえれば割引します」というのが許されれば、小規模店でも利益は多少減るけども安定した収入を得る事ができるようになる。

そういう販売店の工夫、努力の余地を無くしておいて、販売店の保護のためにという大義名分を持って来るのは、何か違うような気がする。

投稿: <セルダン> | 2004.09.03 00:38

ああ、失礼。ちょっと不明確でしたね。
セルダンさんの指摘する、販売店の努力が実らないシステムへの問題視には同意です。
しかし私が言いたいのは、本そのものの値段です。
大手出版、大手取り次ぎ、置いてるだけで売れる販売店等、ガチガチになった流通システムの無駄をもうちょっと改善すれば、本そのものの値段も、もっと安価に設定することが可能なんじゃないかと思うんです。(豪華本でもない児童書が4000円もするのは納得いかんのです)
しかし、微々たるものの、書店側のがんばりのおかげで、そういった取り次ぎを介さずの販売を試みたり、作家側も従来の流通システムを介さない販売(同人誌のようなもんですね)を試みたりしてるようなので、少しずつ、変わっていく、いや、変わらざるを得なくなっていくと、楽観しています。

投稿: ふひ | 2004.09.03 03:45

う~ん
多分同じ事を違う面から言ってるだけだと思う(^^;

どこが始まりかはわかんないけど

再販価格制度

販売店の価格面の工夫、努力の余地なし(*1)

結局地の利、規模の大小だけで販売店の利/不利が決まる

不利になってしまった所を救済しなきゃいけないので
不利な所でも利益が出せる価格設定となる(*2)

1へ戻る(1?(^^;)

という悪循環がある訳で、その悪循環の中の(*1)を言ってるか(*2)を言ってるかという違い。

今回の不死鳥はどうなのか知りませんが(多分同じ)、前作の炎のゴブレットとかは通常の流通形態である返本を受付けない全数買取制で、その代わり注文数分は全数納品するという形だったらしい。
(通常は人気作だと注文数だけ書店に入らない事が多いらしい)

結局「返本を受付けない」という意味では既存の流通形態の一部を壊す形になってるけど、それは消費者のためではなくて人気作をバックに出版社である静山社が通常負うべきリスクを書店に押し付けただけ。

リスクを押し付けられた書店は、少しでもリスクを減らすために必死で予約受け付けとかして煽りまくったおかげで、露出度が上がって人気も上がる。
という「出版社にとって」の好循環が生まれたみたい。

でもこれって結局出版と流通のパワーゲームであって、消費者の方を向いた競争じゃないんですよね。
返本制度を否定するなら、同時に再販価格も外しておけば、多少は消費者の方を向いた競争になったでしょうにね。

4千円が納得行かないというのは全く同意。
児童書なら小中学生がお小遣いで買える程度の価格にすべきだよなぁ
もしかして最近の小中学生は4千円ぐらい平気で払えるぐらいお小遣い貰ってたりする?(^^;

投稿: <セルダン> | 2004.09.03 05:05

うみゅ。結局強いものがより搾取していくってシステムなんですね。(T_T)
ま、それが資本主義っちゃそれまでだけど。
もうちょっと作者と読者に目を向けた商売してほしいもんですね。
児童書は頑丈さが必要なのでどうしてもしっかりした作りの本になって高くなる面があるけど、買い手も愛蔵版な本を欲しがってるのかもしれないって気もする。
いまどきの子供の経済力はわからないけれど、少々高いもんでも払えそうだなあ。オトナのあたしよりお金持ちなんだもん…。(T_T)

投稿: ふひ | 2004.09.03 14:38

現状だけを見れば確かに強いものがより搾取していく形になってますが、1作目の時は人気が出るかどうかもわからないものを、今にも潰れそうな零細出版社(^^;である静山社が社運をかけて売り出したという形だったので、止むを得ない面もあったと思うんですよね。

そりゃわかるんだが、ある程度前作で儲けた後まで、再販価格制による収入の確保と、返本しない事によるリスク低減の両方の果実を独り占めってのはねぇ

フェアな競争の結果儲かったと言うなら、単なる貧乏人の僻み(^^;ですが、受けられるだけの保護を受けておいて、その保護の目的である「文化の維持」に反する行為で儲けるというのは、いかがなものかと(お役人的答弁(^^;)

投稿: <セルダン> | 2004.09.03 17:41

セルダンさん、mixi紹介ありがとうございました。
で、再販については、ある大手書店の方に聞いたのですが、
これは、小規模書店を守るための策だそうです。
その方からは「安く売りたいんです。仕入れの量が多いから仕切りも安いし、その分安くできるはずなのに・・・」ということでした。町の小さな本屋ではそうもいかないので・・・。

でも本屋って、万引きも多いせいか、規模の割にあまり儲からないらしいですよ。
洋書をやっている丸善ですら、営業利益売上高比率が数%です。

投稿: notch | 2004.09.03 19:38

『児童書だから高い』というのは理由としては弱いです。
たとえば、「ハウルの動く城」は本編続編とも1680円。ライラの冒険シリーズは三巻で7700円強。イーザウのパーラは二巻で3150円。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの諸編はあの薄さで一冊1800円。ダレンシャンは1500円。
あの厚みの二冊で4200円というのはそれらの翻訳書に比べたら明らかに安い値段設定です。
そもそも児童書が安いという概念自体が誤りなのです。これらの本は学校や地域の図書館がまず購買対象の一つですし、且つ、子供が買うモノでは無く親が子供に買い与えるものですし、更には最近では子供が読むものという購読者設定が崩壊しています。
どちらかというとそこらの単行本自体が高すぎではないでしょうか。ハリポタに比べて文字数の少ない小説がぼったくりのような値段を付けています。そっちのほうをなんとかしてくれ、という気持ちです。

投稿: くろはた | 2004.09.04 20:15

いゃ児童書だから高いとか他と比べて高いって言ってるんじゃないんですよ。
購買力に対して、くろはたさんが挙げた他の書籍も含めて「高い」と言ってるのです。

>これらの本は学校や地域の図書館がまず購買対象の一つですし、
>且つ、子供が買うモノでは無く親が子供に買い与えるものですし

これは単に子供の購買力では買えないから已む無くそうなってるのではないでしょうか?
「与えられたものを消化する」だけではなく「自分で選択する」「欲しいもののためにお小遣いを使うのをガマンする」「苦労して入手したものに慈しみを憶える」というのも大事なんじゃないかなぁ?

>ハリポタに比べて文字数の少ない小説がぼったくりのような値段を付けています。

文学作品の価値を文字数の多寡で比べるのは何か違うと思いますが(^^;

投稿: <セルダン> | 2004.09.04 22:36

自分自身の本との出会いというものを思い起こしてみると先に挙げた「(一見)子供向け」ファンタジーってのは自分で買って読む本じゃないんですね。
図書館でその本が手招きしているのを見つけるとか、いつの間にか机の上に置かれているとか、誰か友達のつてを使って借りて読むとか、近所あるいはだれか知っているお姉さんやお兄さんの本棚を見て貸してくれるように懇願するとか。
自分で買う必要など無いんじゃないかと。多分、高いと思うのは、そう思うその人自身の問題であって、そんなこと関係なしに読みたければ読むだろうと。本なんてそんなもんでしょ。
子供向けファンタジーを読みまくるようになったのはここ数年のことだけれど、これらの本は先に親が読んで吟味し、読ませたければ渡してやるとかすればいいものであって。子供が所有する為に子供自身が購入する必要などないと考えるようになりました。自分で図書館で読めればそれで充分です。買って読むのは大人の道楽以外の何物でもありません。そんな道楽を子供にさせてたまりますか。もったいない。書痴になりたいなら自分でバイトするなり、働くなり、小遣いを貯めるなりして、なれと。ということで
>「与えられたものを消化する」だけではなく「自分で選択する」「欲しいもののためにお小遣いを使うのをガマンする」「苦労して入手したものに慈しみを憶える」というのも大事なんじゃないかなぁ?
の部分はまったく同意。ただ、読めればそれで良いのであって購入の必要などはまったく無し、だと。

これらのファンタジー小説は実は非常に危険なものでもあります。どれもこれも作者の思想がそのまま出ていてそのまま丸ごと受取られてしまうと困るなというものばかりで。読みたい本をそれなりに努力して読むようならそれなりの読解力も期待できるだろうし。まあこれは単なる期待です。右派クリスチャンがハリポタ批判をした時には擁護側に回りましたが、個人的には小学生以下の子供に読ませたくない小説だとも思っています。

>文学作品の価値を文字数の多寡で比べるのは何か違うと思いますが(^^;
もちろんその通りであって、ハリポタよりつまらん小説がわんさか状態なわけで、まあ、面白さなんてものは個人の差異がありますから言及しなかったわけで。ということなら物理的な量で本の価値を計るしかないでしょ。物量ですら負けているのなら、なにをかいわんやだと。

投稿: くろはた | 2004.09.05 00:32

購買層や消費行動を想定して販売戦略を立てている訳ですから、売れているのならおおかれすくなかれそう言う販売方法で良かったのではないかと。

購買層や消費行動が読めない、あるいは読めたとしても販売戦略的に合わないと判断されれば、出版して貰えないし、出版されたとしても入手困難か直ぐに絶版。

で、4200円ってのはクリスマスにねだられてしぶしぶ靴下に投げ込んで子供の枕元に置くゲームソフトと比べて高いの? 安いの?

投稿: 24歳OL | 2004.09.05 10:50

家の場合60過ぎのお袋が主読者なので、値段に関しては
あまり問題がないようです。嫁いでいった姉に貸したりも
しているようですから、十分に元は取れているのかも。

再販制度は本の値引きを許しませんが、その代わり
本の貸し借りは、法律でも特に制限がないですからね~。

投稿: yoh-yoh | 2004.09.05 23:34

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