バイラルマーケティング
「バイラルマーケティングには可視化とリスペクトが必要だ(上)(下)」
(下)の方も出揃った(?)ので書いてみるんだけど、この「バイラルマーケティング」って成功する気がしない。
何で?って名前が悪い(^^;
バイラルマーケティングを知らない人のために簡単に説明すると、要するに口コミ
なんだけど、放っておいたら興味を引くようなものでなければ誰も取り上げてくれないから、企業の側から何らかの報酬を出してブログとかで取り上げてもらおうというのが「バイラルマーケティング」
ちなみに、「バイラル」というのはウィルスと同義でウィルス的に興味や話題が感染して広まって行く(事を望んでる)から「バイラルマーケティング」と言われている。
現象を表す言葉として「バイラル(=ウィルス)」というのは言い得て妙というか、まぁ、適切な喩えかもしれないけど、この言葉に接した人の心境としてはどうだろう?
毎日毎日口にしてるマーケティング関係者だと「ふつ~の言葉」になってるかもしれなけど、初めて接した人は嫌悪感を覚えるんじゃないかな?
とすると、「バイラルマーケティング」に乗っかってるという事を知れば、そのブログへも嫌悪感を覚えるかもしれない。
単にそのブログが企業から報酬を貰って書いているというだけでも嫌悪感の元になるのに、その上「バイラルマーケティング」と言われてしまうと、そのブログを見て「いいな」とか思った人は「感染者扱い」されてしまってる訳で、それで嫌悪感を覚えない方がおかしい。
「バイラルマーケティング」と呼んでいる限り、失敗は約束されていると言ってもいいだろう。
どうせ同じ事をするなら「qあwせdrftgyふじこマーケティング」とでも呼んだ方が成功する可能性は格段に高い(^^;
そもそも、マーケティングの基本は心理学であり、いかに顧客に気持ち良く、興味を掻き立て、欲しいと思わせるかの勝負なんだから、最初にまずマイナスの感覚から始めるのは間違いだろう。
「バイラルマーケティング」と口にするような、心理学の基礎もわかってないマーケッターにまともなマーケティングができる訳が無い。
「マーケティング業界ではもう良く使われている言葉だから~」とか言い訳する人もいるだろうが、言い換えれば業界の尻馬に乗るだけで、自分は何一つ新しい事を始められないし自分では何も考えませんよと言ってる訳で、そんな人に貴重な広告費を払うのはドブに捨てるようなもの。
口コミで広告を行うという方法自体には着目すべき点もあるけど、結局口コミなんだったら「口コミマーケティング」でいいじゃん。
それをわざわざ「バイラルマーケティング」とマイナスな感情を持たれる言葉に言い換えてしまうような、顧客心理を理解できないマーケッターが、微妙な匙加減を要求される「いかにブログ記事から広告臭さを消すか」という更に高度な心理戦を展開できるとは考えられない。
(もちろん、マーケッター自身がブログを書く訳では無いが、出稿先のブログから広告臭さを消すようなアドバイスをするなり、広告臭いブログ記事しか書かない人への出稿を減らすといったオペレーションや料金体系の構築は必要)
「口コミマーケティング」を成功させるには、可視化やリスペクトの前に、まず「バイラルマーケティング」という言葉の駆逐から始めるべきだろう。
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